2020年7月4日更新
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マコーミック(MKC)企業概要
フレーバーのグローバルメーカーです。多様でバランスの取れた商品ポートフォリオにより、世界中のフレーバーに対する需要の高まりに対応できるようにしています。(マコーミック社ホームページより)

売上高53億ドル、連続増配年数34年、収益割合「業務用、39%、一般消費者用61%」、150カ国で販売しています。トップ10の食品会社、飲料会社、フードサービス、レストランチェーンに納入しています。
本社はメリーランド州に構えています。スパイス、ハーブ、調理用ソースを製造しています。
日本国内ではユウキ食品株式会社で取り扱いをしていますが、調味料は日系のメーカーが強い為、日本での知名度は低いです。
- 業種分類:食品、飲料、タバコ
- 採用インデックス: S&P 500、ラッセル1000
- 従業員:12,400名
- S&P 格付け:BBB
地域別売上高
(百万USD) | アメリカ | EMEA | APAC | 合計 |
2019年 | 3711.3 | 986.1 | 650.0 | 5347.4 |
2018年 | 3627.5 | 1021.1 | 654.2 | 5302.8 |
2017年 | 3179.6 | 948.9 | 601.8 | 4730.3 |
EMEAとは、ヨーロッパ、中東、及びアフリカの地域です。
APACとは、アジア、太平洋地域です。
アメリカ大陸が主な市場ですが、全世界に販売しています。
収入内訳
収入内訳 | 割合 |
一般消費者向け | 61% |
業務用途向け | 39% |
一般消費者向けがメインですが業務用途向けにも販売。食品メーカーや飲料会社にも販売しています。
決算状況
以下、データはモーニングスターからです。
売上 利益状況

売上高、利益ともに安定して推移しています。営業利益率も18%まで緩やかに上昇しています。
キャッシュフロー

営業キャッシュフローは安定しており現金を稼ぎ出しています。フリーキャッシュフローも潤沢で、投資は控えめで稼いだお金がほぼフリーキャッシュフローになっています。
1株利益、配当

EPS、DPSともに安定して推移しています。配当は10年で約2倍になり、配当性向も40%前後あり余裕があります。
投資パフォーマンス
2010年12月末から毎年12月末に1,000ドル投資した場合のパフォーマンス。配当金はすべて再投資しています。ただし配当金の税金,購入手数料は考慮していません。(データはyahoo financeより)

累計投資金額 1,000ドル×10回 =100,000ドル
評価金額 169.25ドル×139株 =23,525.75ドル
投資金額に対して10年間で約2.4倍になりました。
投資指標
株価情報 (SBI証券より)
- 2020年7月2日 株価 181.61
- 52週高値 182.92
- 52週安値 112.225
- 予想PER 32.019
- 予想配当利回り 1.3864%
- 予想ROE 21.271%
直近決算状況 (2020年Q2)2020年6月25日発表
売上高 (予想はGoogle finance より)
予想13.69億USD | 実績14.01億USD | 差異2.34% |
1株利益 (予想はGoogle finance より)
予想 1.16USD | 実績1.47USD | 差異27.15% |
売上高、1株利益ともに市場予想を上回りました。新型コロナウイルスの影響により業務用途は18%減少しましたが、在宅により消費者部門が26%増加しました。新型コロナウイルスの影響により2020年ガイダンスは撤回したままで、予測できないとしています。
10年チャート、1年チャート

この10年、25ヶ月移動平均に支えられて緩やかに上昇しました。2018年から急騰し、2020年にコロナの影響で下落しましたが元の水準に戻しています。

この1年、コロナショックで一時下落しましたが、160ドルがサポートになっています。コロナウイルスによる巣ごもりの影響により、家庭内消費が増加しており、株価も最高値を更新しました。
統括
世界のスパイス需要は年々増加しています。塩分代替えの為にスパイスやハーブを使ったり、エスニック料理の大衆化が理由にあるようです。その業界の中で世界シェア1位を誇り、ブランド力もあります。
業務用途でも世界のトップ10の食品および飲料会社納入、共同開発しています。フレーバーシステムを共同開発する事で他社と差別化し、他社商品への切り替えを難しくしています。
悪い例としてクラフト・ハインツの例もありますが、多くの食品株は業績が安定している為に大きな伸びは期待できませんが、大きな下落もなさそうです。
予想配当利回りも1.5%前後、予想PERも32前後と指標的には割高です。しかしブランド力と食品メーカーへの安定した売り上げが見込めます。ブランド力も高いので今後も購入を進めていきたいと思います。
ブランド力と業務用途への参入障壁の高さ、業績の安定感により買い進めます。
世界最大級の調味料メーカーです。北米、欧州で高シェアです。