2020年7月 四半期決算更新
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ジョンソン ・エンド・ジョンソン(JNJ) 企業概要
アメリカ、ニュージャージー州に本社を構える総合ヘルスケア企業です。60か国に250社以上、分社化経営しています。58年連続増配、株主還元企業の代表格です。ただし、ベビーパウダー等の訴訟リスクがあります。
- 業種分類:医薬、バイオ、ライフサイエンス
- 採用インデックス:ダウ30、S&P100、 S&P 500、ナスダック100、ラッセル1000
- 従業員:132,200名
- S&P 格付け:AAA
地域別売上高
地域 | シェア(%) |
米国、カナダ | 51.3 |
欧州 | 22.5 |
アジア、太平洋、アフリカ | 19 |
西半球(米国除く) | 7.2 |
北米中心ですが世界中に営業展開しています。
セグメント別売上高
セグメント | シェア(%) | 概要 |
医薬品 | 51.4 | 医薬品事業 |
医療器械 | 31.6 | 手術用機器等の医療機器分野 |
消費者向け | 16.9 | スキンケア等一般消費者向け商品 |
医薬品事業が好調です。
決算状況
以下、データソースはモーニングスターからです。
売上 利益状況

売上、利益とも順調に推移してます。10年間で売上は約25%上昇してます。
キャッシュフロー

営業キャッシュフローも10年間で約26%増加。営業CFMも20%以上で推移しており、非常にきれいです。
1株利益、配当

2017年を除けばEPS DPSも安定してます。本業で稼いだお金を株主に還元してくれてます。配当性向も60%前後なので余裕もあります。そして58年連続増配。
投資パフォーマンス
2010年12月末から毎年12月末に1,000ドル投資した場合のパフォーマンス。配当金はすべて再投資しています。ただし配当金の税金,購入手数料は考慮していません。 (データはyahoo financeより)

累計投資金額 1,000ドル×10回 =100,000ドル
評価金額 145.87ドル× 118株 =17,212.66ドル
投資金額に対して10年間で1.72倍になりました。
投資指標
株価情報 (SBI証券より)
- 2020年7月17日 株価 149.35
- 52週高値 157
- 52週安値 109.16
- 予想PER 22.386
- 予想配当利回り 2.70%
- ROE 29.71
直近決算状況 (2020年Q2)2020年7月16日発表
売上高 (予想はGoogle finance より)
予想177.30億USD | 実績183.36USD | 差異3.42% |
1株利益 (予想はGoogle finance より)
予想 1.51USD | 実績1.67USD | 差異10.51% |
医療機器分野が新型コロナウイルスの影響を特に受けて減収、減益です。急がない手術が見送られた事が原因のようです。しかし、医薬品事業が好調で全体の売り上げを押し上げました。又2020年通期の業績予想を上方修正しました。
EPSを7.75-7.95ドル、売上高は810億-825億ドルと予想しています。
10年チャート、1年チャート

2018年まではきれいな右肩上がりのチャートですがここ2年間チャートは横ばいです。120ドルはサポートされてますが、160ドルの壁は厚そうです。25ヶ月移動平均線に支えられています。

コロナショックで大きく売り込まれましたが、V字回復しました。その後訴訟リスクもあり緩やかに減少しましたが、決算を受け反発、5週移動平均線も25週線を上抜けしそうです。
統括
ヘルスケアの総合企業として今後の高齢化社に期待できると思います。好調な医薬品が医療機器をどこまでカバーできるか注目していきます。コロナが落ち着けば手術ロボットの将来性は明るいので期待はできると思います。
新型コロナウイルス感染症ワクチンについても日本政府とビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団(ビルゲイツの財団)と協議しているようです。早ければ9月にも後期臨床試験を開始できる可能性があるようです。但し非利潤追求の姿勢で販売するので利益貢献はなさそうです。
株価は最高値付近ですが、PERは22倍前後。配当利回りも2.7%前後と指標的にはやや割安です。
ヘルスケア企業で、高い利益率と株主還元を誇る企業です。